平成21年度 一条高校「課題研究」支援事業

この課題研究は、奈良市立一条高等学校数理科学科の二年生が、本プロジェクト教員の指導の下、各テーマごとに分かれて平成20年5月より進められてきたものです。

高校生は実験やシミュレーション、解析やフィールド調査など大学で展開されている研究を体験し、各班がそれぞれ取り組んだ活動をパワーポイントにまとめました。

1月22日(金)に「平成21年度課題研究発表会」を実施しました。発表会はテレビ会議室システムを利用して本学の地学実験室と一条高校を二元中継して行なわれました。発表会には、二年生、高校の先生方、本学担当教員、大学院生、教育研究員が参加し、積極的な質問が行われました。

過去の課題研究支援事業 平成20年度課題研究支援事業

       

光の干渉の実験

担当者:教育研究員

本課題研究では、光の波動性を確認する。波が互いに重なり合ったり、打ち消しあったりすることを干渉という。水面に浮いた油やシャボン玉が色づいてみえるのは、さまざまな色が重なっている光が入射した際に、膜の表面で反射する光と距離を隔てた裏面で反射した光が互いに干渉しあうためである。マイケルソンの干渉計は、光を伝播させるエーテルが存在するかどうかを調べるために用いられたものである。そして、運動している物体から観測する光の速さは常に一定であるという光の速度不変の原理の発見につながり、アインシュタインの特殊相対性理論の基盤になったものでもある。本実験では、マイケルソンの干渉計の原理を用いて、単色のレーザー光の干渉縞を観察し、光の波動性を確かめる。また、光の干渉についての理論を学び、干渉縞の変化からレーザー光の波長を計算により求めました。

       

雪の結晶形の研究

担当者:常田琢准教授

雪の結晶が六角形になることは大抵の人が知っています。でも、形の細部を思い出すことはできるでしょうか?六角板、星型、枝が生えた形、これらはすべて実在します。雪の結晶形は多様で、実は針状・多面体など六角型に見えないものも普通に見られます。どうしてこのような違いが生まれるのでしょうか?雪の結晶は材質の上では普通の氷と変わりありませんが、成立過程は複雑です。上空で氷点下になった雲の中で水蒸気が直接固化したのが雪です。これを卓上で再現する装置を自分で作り、色々な条件で雪の結晶を作成してみて、形の法則を考えました。

       

科学史からたどる物理学

担当者:松村佳子特任教授

近代の物理学者 ガリレオ,アリストテレス,ニュートン等の足跡をたどって、現在私たちが学んでいる力学の基礎を築いた方法を学びました。(簡単な実験も行ない、当時の研究の仕方を想像しました。)

       

キノコを生やそう´

担当者:菊地淳一准教授

植物でも動物でもない菌類がどのように成育し、繁殖しているかを知るために、スーパーなどで売られている食用キノコの栽培を実際に行い、キノコ(真菌類)の成育について学ぶ。秋には野外でのキノコの観察を通じて、キノコの生態系における役割について知りました。

       

レゴロボットを作ろう!

担当者:大学院2回生

ロボットを組み立て、レゴブロックとモーター・車輪を使って、思い思いのロボットを作成し、うまく前進するように改良しました。そして、ロボットにプログラムを入れ、センサーを取り付け、壁にぶつかると転回するロボットに改造しました。

       

植物毒の探求

担当者:森本弘一教授 

植物は、動くことができないので、防御機構を持っている。トゲなどの物理的防御と毒性物質である化学的防御である。人間は古代から、これを利用して、ショウノウ、蚊取り線香、建築素材に使ってきた。また、反対に植物の食中毒にも悩まされてきた。本課題研究では、細菌の代表として大腸菌、単細胞生物の代表としてミドリムシ、節足動物の代表としてミジンコもしくはショウジョウバエを用いて、植物がどのように生物に影響を及ぼすかを調べました。